新客殿・施薬殿建立記⑤

90b396ca907d96ca0381inew81j

◆材料搬入、そして立柱

〔H.17.02.10〕

10362

基礎をうち、整地して、敷石が並びました。

強固に組まれた足場は、シートに覆われます。

そこは許された者しか入れぬ世界です。

 

10367 img_1244

今、正に立たんとする柱の前で無事安全祈願を厳修。

現場には木材の香りが充満しています。

img_1240 img_1241 寸分狂いのない工場で加工された材料は、それだけで至極の作品です。

 

img_1247

黙々と迅速に…そして確実に組み上げられていく。

今でこそ気軽に会話を交わせますが、立柱当日は互いに面識がなく、緊張した空気が張りつめました。

こちらとしては記録を撮りたく準備していましたが、そういうことがなかなか許されぬ世界だと知らされたのもこの日でした。


◆雨の降らぬうちに…激寒の無休作業

〔H.17.02.18〜〕

10397 10384

材料搬入から境内の隅に長く放置されていた原木。木組みの行程に合わせ、皮剥きをします。

これが屋根を優美に魅せる陰なる支えとなるのです。

 

10378

足場を組んでそのまま天井まで覆うことを「素屋根」と言います。建物の規模と予算によって有無が決まります。

今回は「素屋根は無し」で工事を進めました。問題は風と雨。天気の崩れを察知すると物凄い手際で養生されていきます。

立柱から屋根板が張られるまで、無休で一気に作業が進められます。

 

10432

地下足袋に履き替え、屋根材の作業が進む。

軽快にトントンと木と木を行き交うが、大変な高所での作業。

見学者は冷や冷やしながら見守ります。

 

10433 10448

 

10456 春の初め、強風と寒さとの闘い...それのも黙々と取り組みます。